吹田市薬剤師会副会長の前田 明先生の開会のご挨拶の後、『もうがまんしないで生理痛~月経困難症とヤーズ配合錠~』と題し、バイエル薬品株式会社 メ ディカルアフェアーズ本部 婦人科・皮膚科領域 メディカル サイエンティフィック リエゾン 長廻 晴奈 先生より、月経困難症の基本的な事から治療法について詳しく講演いただきました。月経困難症に ついてのアンケート調査についても紹介され、「月経痛がある」が88%、そのうち半数が「かなりひどい」、「まあまあひどい」と感じ、日常生活に影響があ るとのことでした。月経困難症による労働損失として金額に換算すると、日本女性全体で、3800億円/年に相当するとは大きな驚きでした。EP配合剤内服 による深部静脈血栓の発症リスクは2倍ではあるものの3~9例/1万人/年と非常に少なく、妊娠や産褥期のリスクに比べると低いものであることから、月経 困難症の治療薬としてEP配合剤は非常に有用であることがわかりました。
続いて、当院薬剤科 國守 香奈子薬剤師より『手術中止をなくすために ~当院における手術・検査前内服薬チェックへの取り組み~』と題し、2004年3月より開始された取り組みについて、開始に至った経緯や運用方法および現 状と今後における改善点について発表しました。
最後に、特別講演として当院 北田 文則周産期センター長より『思春期の女性の健康を守るために ~月経困難・STD・HPVワクチンについて~』と題して、講演がありました。
思春期に月経困難症があると、将来、子宮内膜症を発症するリスクが高いため、EP配合剤などを服用し、痛みを我慢せずにコントロールすることが将来的な子 宮内膜症を減らすとのことでした。また、性器クラミジア、淋病、梅毒などSTDに罹患していると、HIVに感染するリスクが3~4倍と高くなるため、性経 験の低年齢化に伴い無症状のSTDが流行している現在においては、HIV感染症の大流行が危惧されており、思春期に正しい知識の教育を行いSTDの流行を 抑制できれば、HIV感染流行予防につながると話されました。そして、子宮頸がん予防のためには、HPVワクチン接種だけではなく、禁煙教育や子宮頸がん 検診の受診が大切であると強調されました。将来的な疾患を予防するために、「思春期における教育」がキーワードであると理解でき、次世代を担う子供の親と しても、今回の講演内容について、しっかり実践していきたいと思いました。
研修会終了後、2年ぶりに、意見交換会を開催しましたが、たくさんの方に参加いただき、和やかな雰囲気の中で、調剤薬局の先生方とお話することができました。
意見交換会
本研修会開催にあたり、ご講演いただきました講師の皆様、協力いただきました関係者の皆様、また、本研修会にご参加いただきました皆様、誠にありがとうご ざいました。心よりお礼申し上げます。参加いただきました皆様の職場において、本研修会内容をご活用いただければ幸いです。
次回は平成25年8月24日(土)を予定していますので、多数の御参加を心よりお待ちしています。
記事内容、所属、役職名は掲載当時のものです。
おおむね65才以上の方で、精神的または身体的理由で日常生活に常時介護を必要とし、自宅ではお世話を受けることが困難な方を対象としています。
介護が必要な利用者に対して、健康で安定した生活を送っていただくことを目的として、利用者本位の総合的な援助を行います。
要介護、要支援者および居宅介護支援事業からの居宅サービス計画に沿って、利用者の自立とQOLを高め得るに適切な利用者中心のサービスを提供します。
要介護、要支援者の意思および人格を尊重し、利用者の立場に立った適切な指定訪問看護の提供することを目的としています。
子どもの状態を正しく把握し、疾病の早期発見、早期治療に努めています。病院との連携を深め、適切な指導を行います。
地域医療機関と協働し予防医療・健康増進に寄与するため、平成30年11月「健康・医療のまち健都」の駅前複合商業ビルVIERRA(ビエラ)岸辺健都2階フロアに移転します。
病気をかかえていても医療と介護の専門家の目が行き届く環境で通所と宿泊サービス・訪問看護と介護サービスを組み合わせ、慣れ親しんだ地域と家で“身近な人に囲まれていつもの暮らしを続けること”をサポートします。
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