線維化進展NASHとアルコール性肝障害における肝がん超早期診断における血中AIMの意義に関する研究 | 大阪府済生会吹田病院

線維化進展NASHとアルコール性肝障害における肝がん超早期診断における血中AIMの意義に関する研究

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線維化進展NASHとアルコール性肝障害における肝がん超早期診断における血中AIMの意義に関する研究

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)とアルコール性肝障害(ALD)で診断・治療を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ

当院で過去に肝生検を受けた非アルコール性脂肪肝炎(NASH)とアルコール性肝障害(ALD)と診断された患者さんを対象に、以前に患者さんの同意を得て採取した血清を用い、血液中のある種の蛋白質(AIM: apoptosis inhibitor of macrophage)と肝癌発症の関連性を検証させていただきます。なお、アルコール性肝硬変患者さんは肝生検を受けていなくても、今回の検討対象とさせていただきます。

1. 研究計画名

線維化進展NASHとアルコール性肝障害における肝がん超早期診断における血中AIMの意義に関する研究

2. 研究の意義・目的

上記の肝疾患はいずれも進行すると肝臓にがん(肝がん)が発生する可能性があります。肝臓がんの診断は主として腹部超音波検査、CTなどの画像検査で行われています。
しかし、この研究は、東京大学宮崎徹教授が1999年に発見した蛋白(AIM: apoptosis inhibitor of macrophage)の血中濃度を測定し、肝がんの早期発見、早期診断の可能性を検討するものです。私たちの研究からAIMは肝がんの診断マーカーとして極めて有用であることが判明しています(2018年)。さらにこのAIMは発発癌を抑制する作用があることも判明しています。そこで、当院で過去に肝生検を受けた上記の肝疾患患者さんの保存血清を用いて、血中のAIMを測定し、早期に肝がんを発見しようとするものです。東京大学宮崎徹教授と積水メディカル株式会社(AIMの測定を担当)との共同研究です。

3. 研究方法

本院で過去に肝生検で診断された非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、アルコール性肝障害(ALD)患者さんを対象とし、個人情報を匿名化し患者さんの個人情報を保護した後に、診療録のデータの検討とともに、患者さんの同意を得て保存してある血液(血清0.3cc)を用いて解析します。慢性肝疾患患者さんでは肝がんの早期診断のために、定期的に腹部エコー検査など施行しており、それらのデータとともに血中AIMを解析し、AIMの肝がん早期診断への有用性を明らかにするものです。
アルコール性肝硬変患者さんは肝生検がなくても対象となります。

4. 研究計画の概要について

当院において肝生検で診断された非アルコール性脂肪肝炎(NASH),アルコール性肝障害(ALD)患者さんを対象に、肝組織の進行度と、身体所見、一般血液検査と血中AIM値、画像検査所見と比較検討します。

5. 予測される危険や不利益

この研究では診療で得られたデータを使用するため、患者さんに新たな負担を生じることはありません。

6. 個人情報の取り扱いについて

情報はすべて匿名化され、個人が特定されることはありません。また、研究発表が公表される場合でも個人が特定されることはありません。
本研究に登録したくない場合は、消化器内科担当医までご連絡ください。申し出がなかった場合には、登録を了承していただいたものとさせていただきます。
なお、登録を拒否されても、患者さんになんら不利益を生じることはありません。
 

問い合わせ、苦情等の窓口の連絡先等について
大阪府済生会吹田病院

担当者名

岡上 武(研究責任者)、島 俊英、水野雅之、光本保英、片山貴之

この研究についてのお問い合わせ先は大阪府済生会吹田病院において受け付けております.
06-6382-1521