メタボリック症候群に関連する遺伝子の遺伝子多型が脂肪性肝疾患の病態・予後に及ぼす影響 | 大阪府済生会吹田病院

メタボリック症候群に関連する遺伝子の遺伝子多型が脂肪性肝疾患の病態・予後に及ぼす影響

トップ ご来院の方へ 治験・臨床研究

メタボリック症候群に関連する遺伝子の遺伝子多型が脂肪性肝疾患の病態・予後に及ぼす影響

肝生検にて脂肪肝(NAFLD)の診断を受けられた患者さんへ

研究代表者 所属 消化器内科
氏名 島 俊英

当院で過去に肝生検を受け脂肪肝(NAFLD)と診断された患者さんを対象に、 以前に「非アルコール性脂肪性肝疾患の病態解明と診断法、治療法の開発に関する研究」または「生活習慣病に伴う肝疾患(NAFLD)の病態解析と予後に関する研究」にご協力いただいた方の保存検体・診療録(カルテ)を使って下記の臨床研究をあらたに実施します。 以前の研究で余った血液や診療録を用いて、メタボリック症候群に関連した遺伝子が脂肪肝の程度や、経過にどのような影響を与えるかについて研究します。 実施にあたり済生会吹田病院倫理審査委員会の審査を受け、承認されています。

1.研究課題名

メタボリック症候群に関連する遺伝子の遺伝子多型が脂肪性肝疾患の病態・予後に及ぼす影響

2.研究の意義、目的

わが国に脂肪肝患者は1000万人以上おり、その内の20%は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)であり、脂肪肝から肝硬変・肝臓癌に進行し死亡する患者さんがいます。また、脂肪肝患者さんの多くはメタボリック症候群を合併しており、心筋梗塞、脳梗塞などの心臓病を合併しやすいことが以前から知られています。

脂肪肝の悪化には、患者さんが生活習慣の改善ができず、肥満の持続・悪化に起因する部分が大きいですが、PNPLA3などの遺伝子が関与していることが報告されています。メタボリック症候群に関係する遺伝子も多数あり、それらがNASHの悪化に関係しているかを明らかにすることは今後の治療法の選択に役立つことが期待されます。また、NASH診断における血中TREM2測定の有用性が報告されています。

3.研究計画の概要について

当院において肝生検で診断された脂肪肝(NAFLD)患者さんを対象に、診療録のデータを収集するとともに、以前の研究で余った血液を用いて遺伝子解析をおこない、メタボリック症候群に関係する遺伝子が脂肪肝の進行・悪化に関わっているかを調べます。
4.研究期間 2022年 承認日~2025年12月31日
5.研究方法 本院で肝生検において過去に診断された脂肪肝(NAFLD)患者さんを対象とし、診療録(カルテ)より以下の情報を取得します。また、過去の研究で余った血液を用いて遺伝子解析を行います。測定する遺伝子はTM6SF2とHSD17B13です。匿名化した血液を京都府立医科大学 消化器内科に送付し、そこで測定します。血中TREM2測定は検査会社に外注します。
測定結果と取得した情報の関係性を分析し、この遺伝子が脂肪肝における病気の程度や進行に及ぼす影響を調べます。信頼性の高い結果を得るために、他施設と共同研究を行う場合があります。その場合は、当院のデータを匿名化した上で、他施設に提供します。

  • 身体情報:年齢、性別、診断名、体重、身長、腹囲、筋肉量、合併症、内服歴
  • 病歴:肝生検後の各種疾患の発生、生死、死亡原因
  • 血液検査結果
  • 肝生検の結果
  • 画像検査結果
  • TM6SF2, HSD17B13, PNPLA3の遺伝子多型
  • 血中TREM2
6.予測される危険や不利益 この研究では診療で得られたデータと過去に採取された血液を使用するので、患者さんに新たな負担を生じる可能性はありません。
7.個人情報の取り扱いについて 情報はすべて匿名化され、個人が特定されることはありません。また、研究発表が公表される場合でも個人が特定されることはありません。
本研究に登録したくない場合は、消化器内科担当医までご連絡ください。申し出がなかった場合には、登録を了承していただいたものとさせていただきます。なお、登録を拒否されても、患者さんになんら不利益を生じることはありません。
8.遺伝情報の開示について 今回の研究で得られた遺伝子の病的意義は確立されていないので、遺伝子の結果をお知らせすることはありません。

10.問い合わせ先

(苦情等の窓口の連絡先)

この研究についてのお問い合わせ先は大阪府済生会吹田病院において受け付けております。
電話番号 06-6382-1521
担当者名 島 俊英(研究責任者)
岡上 武、水野雅之、光本保英、片山貴之、大矢寛久、奥田佳一郞、酒井恭子(研究担当者)
外来診療について
予約について
各窓口について
ご相談について
入院・面会のご案内
その他のお知らせ