藤田　伸弥

2021年4月1日より済生会吹田病院整形外科科長として赴任しました。
当院整形外科では肩関節、膝関節、脊椎外科、リウマチ、手の外科、股関節のスペシャリストが在院していますのでそれぞれの病状に応じて最適な治療を行うことが可能であります。

私は膝関節外科を専門としています。膝の手術は半月板損傷や靭帯損傷に対する鏡視下手術、変形性膝関節症に対する骨切り術や人工関節置換術があり、私はすべて行ってきました。特に最近は変形性膝関節症の治療に力を入れています。変形性膝関節症の手術は人工膝関節置換術がよく行われており、除痛効果など、安定した治療成績が報告されています。活動性の低下した高齢の方に適していますが、スポーツを行うような活動性の高い方には不向きです。これに対して、骨切り術は脚の向きを変える（主にO脚からX脚へ）ことで、膝軟骨の痛んだ部位に負担をかからないようにする手術です。この手術は自分の軟骨が残るのでスポーツ活動を自由に行えます。中高年で活動性の高いかたにメリットのある術式です。患者さんの膝の病状、年齢、希望、活動性などを総合的に判断し、その患者さんにとってベストな手術を選択して行うことを心がけています。膝に生じるすべての疾患に対して手術も含めて対応可能です。膝痛で困っているようであれば気軽に相談してください。

整形外科に関することであれば、どのようなことでも適切に対応しますので、ご紹介して頂ければ幸いです。今後も地域の先生方と連携を深めて、当院および地域の整形外科医療がより発展できるように頑張りたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。

高度外反変形で歩行器で生活。拘束型インプラントという特殊なインプラントを使用。術後1ヵ月で杖歩行可能となり退院。

高度のO脚の方で脛骨内側の骨が欠損していたため、骨切り部の骨を骨欠損部に充填しました。術後3週間で杖歩行可能となって退院。