当院の周産期センターの特徴 | 大阪府済生会吹田病院

当院の周産期センターの特徴

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当院の周産期センターの特徴

周産期センターについて

周産期とは、妊娠22週目から生後7日未満の時期のことで、お母さんや赤ちゃんにとって最も大切な時期です。

当院は大阪府地域周産期母子医療センターとして、地域の周産期(妊娠・分娩・産褥、胎児・新生児)医療の中心を担っています。大阪には、病院同士が連携して母体や胎児が危険な状況にある場合に対応する産婦人科診療相互援助システム(OGCS)と、生まれてきた新生児に対応する新生児診療相互援助システム(NMCS)があり、当院は両システムの中心として機能しています。

小児科には、赤ちゃんを24時間、365日治療している新生児集中治療室(NICU)と、退院へ向けた準備や黄疸の治療を行う回復治療室(GCU)が設置されています。周産期(新生児)専門医3名を中心に赤ちゃんの病気に対応しています。
産婦人科も周産期(母体・胎児)専門医が5名在籍し、通常の分娩だけでなくハイリスクな分娩や産科救急にも対応しています。
助産師に必要な専門知識・実践力が一定水準を満たしていることを日本助産師評価機構が承認した、アドバンス助産師と呼ばれる助産師が当院には15名在籍しており、患者さんをサポートします。

総合病院の強みを生かし、関係各所が密接に連携を行い、常に安心してお産していただけるように心がけています。

分娩方法

自然分娩

当院では、できるだけ薬を使わない自然なお産を推奨しています。
リラックスして赤ちゃんの誕生を迎えられるように、陣痛室でお好きな香りを入れた足湯を楽しんだり、分娩室ではお好みの音楽をかけて頂くことも可能です。

立ち会い分娩

感染状況により、急遽中止する場合があります。何卒ご理解ご協力の程よろしくお願いします。

お産には16歳以上のご家族の方、お一人が立ち会うことができます。
お産に向けて、妊娠中から助産師外来や、マザークラス、パパママクラスで出産・育児についてのお話をさせて頂いています。もちろん、マザークラスやパパママクラスを受講していない方も、立ち会い分娩をすることが出来ます。希望される方はスタッフに申し出てください。
お産に立ち会うメリットは、やはり生命の誕生に出会えることが一番の醍醐味でしょうか。いのちのいとおしさや我が子への愛情がより一層深まるといわれています。
助産師一同、あなたの健やかなお産のお手伝いをさせていただきます。

産後の取組み

完全母児同室

当院では完全母児同室を行っています。産後、お母さんと赤ちゃんが一緒にいることは、本来自然なことでありお母さんと赤ちゃんにとってより良い関係を作ることにつながります。

完全母児同室の良いところ
  • 赤ちゃんの1日の生活リズムが分かります。
  • 赤ちゃんが欲しがる時いつでも授乳でき、母乳分泌が促進され母乳育児につながります。
  • 退院後の赤ちゃんと一緒の生活をイメージしやすくなります。

完全母児同室のながれ

経腟分娩 お母さんと赤ちゃんともに問題なければ、産後2時間より開始します。
帝王切開 お母さんが歩行可能になった時点から開始します。
それまでは、授乳の際にスタッフが赤ちゃんをお部屋にお連れします。

母児の状態によっては、予定より同室開始が遅れることもあります。

  • 安全に同室して頂くために、赤ちゃんには呼吸センサーをつけています。
  • お母さんの体調により一時的に赤ちゃんを新生児室にておあずかりすることも出来ます。
  • 何か不明な点や心配な点がありましたら、随時スタッフが対応させて頂きます。

早期母子接触(skin-to-skin)の実施

早期母子接触とは赤ちゃんが生まれてすぐにお母さんの胸の上で抱っこしてもらうなどして肌と肌を触れあわせることをいいます。

早期母子接触の効果
  • お母さんの子宮の戻りや母乳分泌を促すホルモン(オキシトシン)の分泌を刺激する
  • ホルモンの分泌によりお母さんのおっぱいが温かくなり赤ちゃんにぬくもりをもたらす。
  • 赤ちゃんの情緒安定化によい効果がある。
  • 赤ちゃんへの愛着がわきやすい。
  • お母さんの皮膚にある常在菌が赤ちゃんに付くことで赤ちゃんの免疫になります。

しかし、生まれたての赤ちゃんはお腹の外の世界に慣れるのに時間がかかるため、体温や呼吸が安定せず赤ちゃんの状態が悪くなってしまったケースも報告されています。
そのため当院では以下の通り安全性に十分に配慮しています。

 

  • お母さんと赤ちゃんの双方の状態に問題がない。
  • 赤ちゃんの呼吸状態を確認するモニター(酸素飽和度)を装着する。
  • 低体温予防のために赤ちゃんに帽子をかぶせる。

上記内容で早期母子接触を実施させていただいていますので、ぜひ出産の際は行ってみてください。

  • 出生直後、赤ちゃんの状態が安定していない場合や低出生体重(2500g未満)の時などは小児科医師にみてもらい、状態によっては早期母子接触を行えないときもあります。
  • 帝王切開の場合には手術後お母さんの状態に合わせて実施させていただきます。

ドライテクニックを取り入れています

ドライテクニックとは

出生時に付着した血液・羊水・胎便などの分泌物を拭き取り、胎脂はできるだけ取り除かずにそのままにしておく方法です。

 

胎脂とは

出生直後の赤ちゃんの皮膚についている白い脂のことです。
この脂には赤ちゃんをばい菌や寒さから守る働きや保護クリームのように赤ちゃんの肌を保護する大切な役割があります。

ドライテクニックのメリット
  • 沐浴による体力の消耗を防ぐ→体重の減りを少なくさせる
  • 黄疸が強くでることを防ぐ
  • 赤ちゃんのエネルギーの消費が減るため、体重減少を少なくすることができます
  • 赤ちゃんのおへその乾燥を早くして、おへその感染を防ぎます
  • 赤ちゃんのお肌の乾燥を防ぎます
  • 皮膚の細菌数が少なくなり、皮膚のトラブルが少なくすることができます
  • 胎脂の匂いによって母乳分泌が促されます
発汗が始まるのは生後4~5日といわれているため、 発汗の始まる頃(生後6日間)はドライテクニック(乾燥法)で その後は沐浴がよいと考えられています。
(帝王切開で出産された方の入院期間は7日間ですので、生後6日目にベビーの沐浴を実施します。)

料金について(分娩入院料)

分娩入院料 48万円前後

参考料金の表示としております。個々のケース(出産される時間帯や出産のリスク等)により料金が前後することがありますので、くれぐれもご了承願います。