膵胆管腫瘍における画像、血液検査、病理学的特徴と予後の検討への後ろ向き検討調査に対するご協力のお願い
今回、大阪府済生会吹田病院では膵腫瘍性疾患患者における各種血液検査、画像検査、病理学的検査の特徴および臨床経過の検討を実施いたします。そのため、当院で膵腫瘍の診断を受けられた患者さんの診療録を過去にさかのぼり調査させていただきます。実施にあたり大阪府済生会吹田病院倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長より適切な研究であると承認されています。
研究の目的
治療法の進歩に関わらず膵癌はいまだに予後不良な疾患であり、その予後改善のためにも早期かつ正確な診断が必要とされます。
また一方で、膵癌との鑑別を要するその他の膵腫瘍の中には無治療で経過観察が可能な病変もあり、超音波内視鏡下吸引穿刺生検(Endoscopic Ultrasound guided Fine Needle Aspiration Biopsy;以下、EUS-FNAB)や内視鏡的逆行性胆管膵管造影(Endoscopic retrograde cholangiopancreatography;以下ERCP)での細胞診、組織診、体表式エコー補助下での生検等による病理学的な診断やCT、MRIなどの画像検査による診断によって不必要な侵襲的な治療を避けることが可能です。
しかし、膵腫瘍性疾患、胆管腫瘍の診断・鑑別は必ずしも容易ではありません。また診断ができてきていたとしても、膵癌のように治療法が発展しているにも関わらず未だ予後不良な疾患や、治療法や予後自体が明らかでない疾患もあります。
本研究では当院で膵胆管腫瘍と診断された患者さんの画像的、病理的特徴およびそれに対する各種治療法(無治療経過観察含む)、またそれらの臨床経過を検討することで、今後の膵胆管腫瘍に対する診断や治療方針の決定の一助となることが期待されます。
研究の方法
対象となる方について
2014年1月1日から2022年10月31日までに当院にて膵胆管腫瘍と診断された方を対象としております。
研究期間
倫理審査委員会承認後から2022年10月31日まで
方法
当院にて膵胆管腫瘍と診断された方について診療録(カルテ)より以下の臨床情報を収集いたします。
研究に用いる情報について
患者背景情報
年齢、性別、身長、体重、並存疾患、既往歴、家族歴、飲酒・喫煙歴等
検査データ
- 血液検査(血算や肝機能、腎機能といった一般検査項目、腫瘍マーカー等)
- CTやMRIなどの画像所見
- EUS-FNAB、ERCPなどによって採取した病理所見
治療内容
入院歴や外科治療が行われた方は術後病理診断を含む
その後の経過
病状悪化の有無等
直接患者御本人への調査票、質問票などを用いた新たな調査は行いません。得られたデータは個人を特定されないよう匿名化して総合的な検証が行われます。
個人情報の取り扱いについて
情報はすべて匿名化され,個人が特定されることはありません.また,研究発表が公表される場合でも個人が特定される情報を使用することはありません.
研究組織
(実施責任者)大阪府済生会吹田病院 消化器内科 奥田孝太郎
(実施担当者)大阪府済生会吹田病院 消化器内科
消化器内視鏡センター 奥田孝太郎
ご自分,あるいはご家族の情報を本研究に登録したくない場合は,2022年10月31日までに下記連絡先までご連絡ください.ご本人様だけでなく代理人の方の申し出でも対応させていただきます。なお上記までに申し出がなかった場合には,参加を了承していただいたものとさせていただきます.研究期間中(2022年10月31日まで)はいつでも不利益を被ることなく研究参加を拒否することができます.ただし,研究参加拒否の申し出があった時点で既に研究結果が論文などで公表されていた場合などのように,検査結果を廃棄することができない場合があります.ご希望があれば、個人情報の保護及び本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画及び研究の方法に関する資料を入手又は閲覧することができます。その場合は、下記連絡先までご連絡をお願いします。