消化管上皮性腫瘍に対する内視鏡診断・治療の有効性と安全性に関する多施設共同前向き・後向き検討調査へのご協力のお願い
今回、大阪府済生会吹田病院は、消化管上皮性腫瘍に対する内視鏡診断・治療の有効性と安全性に関する研究を実施いたします。そのため、大阪府済生会吹田病院で消化管上皮性腫瘍に対して内視鏡検査・治療を受けられた患者さんの診療録を過去にさかのぼって調査させていただいたり、通常の診療として行われている診断や治療の過程で得られるデータを調査させていただきたいと考えています。実施にあたり大阪府済生会吹田病院倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長より適切な研究であると承認されています。
研究の目的
早期の消化管癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)と内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は近年日本で開発された治療法で、治療の低侵襲性と術後の臓器機能温存の観点からも有用性は非常に高いです。2006年には早期胃癌および十二指腸癌に対するESD、2008年には表在型食道癌に対するESD、2012年には早期大腸癌に対するESDが保険収載されています。当院では2005年以降ESDを導入しており、これらの治療には治療前の正確な内視鏡診断が不可欠です。当院では2020年現在まで1000例以上の内視鏡検査・治療の蓄積があります。当院における成績の妥当性を検証すること、また問題点があればそれを明らかにすることを目的としています。また改善すべき問題点があれば、今後の診断法や治療法に役立つことが期待されます。
研究の方法
研究期間
承認日~2025年(令和7年)3月31日
対象となる患者さんについて
2002年(平成14年)1月1日から2025年(令和7年)3月31日に大阪府済生会吹田病院消化器内科で消化管上皮性腫瘍に対して上下部消化管内視鏡検査または内視鏡治療を受けられた患者さん、約2000人が対象となります。
方法について
研究期間内に大阪府済生会吹田病院で上下部消化管内視鏡検査を受けられた患者さんの診療録を調査させていただきたいと考えています。対象患者さんの臨床情報(年齢・性別・過去の病歴等)、内視鏡所見および画像(腫瘍の形状・腫瘍の粘膜模様・血管パターン等)、病理学的情報(腫瘍の浸潤度・組織型・転移の有無等)を抽出します。抽出された情報は、個人情報を消去し匿名化されます。
資料の管理について
情報はすべて匿名化され、個人が特定されることはありません。また、研究発表が公表される場合でも個人が特定されることはありません。研究計画書及び研究の方法に関する資料を入手又は閲覧は可能です。ご希望の方は下記の連絡先までご連絡ください。
試料・情報の保存および二次利用について
本研究に用いられる情報(診療記録、各種文書類および電子的記録)は、研究終了報告日から5年又は研究結果の最終公表日から3年又は論文等の発表から10年のいずれか遅い日まで保管し、適切に廃棄します。本研究において取得した情報は、研究代表者 土肥 統の下、鍵のかかるロッカーに保管、責任をもって管理します。パソコンで管理する場合、ネットワークから遮断した状態で行います。新たな研究を行う際にはあらためてその研究計画を医学倫理審査委員会で審査し承認を得ます。
研究組織
(実施責任者)消化器内科学 奥田孝太郎
以下多施設共同研究の実施体制を記載します。また、各機関において施設内倫理委員会の審査を経ています。
研究参加施設(研究責任者,実務担当者)
- 朝日大学病院 消化器内科 八木信明(症例登録)
- 京都第一赤十字病院 消化器内科 木村浩之(症例登録)
- 市立福知山市民病院 消化器内科 奥田隆史(症例登録)
- 京都市立病院 消化器内科 元好貴之(症例登録)
- 京都きづ川病院 消化器内科 堀居雄介(症例登録)
- 近江八幡市立総合医療センター 消化器内科 赤松尚明(症例登録)
- 市立大津市民病院 消化器内科 若林直樹(症例登録)
- 松下記念病院 消化器内科 小山田裕一(症例登録)
- 大阪府済生会吹田病院 消化器内科 奥田孝太郎(症例登録)
- 藤田胃腸科病院 本郷仁志(症例登録)
- JR大阪鉄道病院 小木曽聖(症例登録)
- 九条病院 久貝宗弘(症例登録)
- 市立奈良病院 福本晃平(症例登録)
- 綾部市立病院 長谷川大祐(症例登録)
- 済生会京都病院 森本泰隆(症例登録)
- 西陣病院 稲垣恭和(症例登録)
- 愛生会山科病院 村上貴彬(症例登録)
- 山城総合医療センター 新井正弘(症例登録)
- 鞍馬口医療センター 堀江隆介(症例登録)
ご自分、あるいはご家族の情報を本研究に登録したくない場合は、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、令和7年3月31日までに下記連絡先までご連絡ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。なお上記までに申し出がなかった場合には、参加を了承していただいたものとさせていただきます。
この研究計画についてご質問がある場合は下記までご連絡ください。
研究責任者 奥田孝太郎