人工知能(AI)を用いた早期NASH肝癌診断法(HCC-Scope)の開発 | 大阪府済生会吹田病院

人工知能(AI)を用いた早期NASH肝癌診断法(HCC-Scope)の開発

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人工知能(AI)を用いた早期NASH肝癌診断法(HCC-Scope)の開発

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、NASH肝癌の診断・治療を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ

当院で過去に肝生検を受け、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と診断された患者さんと、画像検査でNASH肝癌と診断された患者さんを対象に、診療録の調査を行い、血液生化学検査値、腫瘍マーカーの値などを用いて、人工知能(AI)NASH肝癌を簡便、安価で確実に診断する方法を開発させていただきます。

1.研究計画名

人工知能(AI)を用いた早期NASH肝癌診断法(HCC-Scope)の開発

2.研究の意義・目的

進行した非アルコール性脂肪肝炎からは一定の割合で肝癌が発生しますが、腹部エコーや腫瘍マーカーのみでは小さな肝癌の診断は困難です。私たちは東京大学疾患生命工学センター宮崎徹教授らとの共同研究で血中free-AIM(fAIM)NASH肝癌では高率に陽性を示すことを明らかにしています(Koyama N, Okanoue T, et al. J Gastroenterol 2018, Okanoue T, et al. Hepato Res 2022)。また人工知能(AI)を用いてNASHからの発がんの危険性の高い肝線維化進展例をAIで簡便に診断する方法も開発しています(Okanoue T, e al. Hepatol Res, 2021)。みなさんが定期的に受診している一般検査等のデータからビッグデータ化・AI解析を行うことで小さな肝癌を確実に診断する方法を開発することを目的としています。

3.研究方法

本院で過去に肝生検で診断された非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者さんと画像検査でNASH肝癌と診断された症例を対象とし、診療録から以下の検討を行います。
・一般検査項目と腫瘍マーカー(AFP, PIVKAⅡ、fAIM)を用いて簡便、安価かつ高精度のNASH肝癌診断法を開発します。

4.研究計画の概要について

当院において肝生検で診断された非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者さんとNASH肝癌患者さんの診療録から肝組織の進行度と、身体所見、一般検査、生活習慣病、腫瘍マーカーなどを人工知能で解析し、NASH肝癌早期診断法」(HCC-Scope)を構築します。新たな患者さんへの負担は一切ございません。

5.予測される危険や不利益

この研究では診療で得られたデータを使用するため、患者さんに新たな負担を生じることはありません。

6.個人情報の取り扱いについて

情報はすべて匿名化され、個人が特定されることはありません。また、研究発表が公表される場合でも個人が特定されることはありません。
本研究に登録したくない場合は、消化器内科担当医までご連絡ください。申し出がなかった場合には、登録を了承していただいたものとさせていただきます。
なお、登録を拒否されても、患者さんになんら不利益を生じることはありません。

7.問い合わせ、苦情等の窓口の連絡先等について
済生会吹田病院 消化器内科 岡上 武(研究責任者)、島 俊英
この研究についてのお問い合わせ先は大阪府済生会吹田病院において受け付けております。
06-6382-1521