2013年2月21日に、除菌治療の保険適用が拡大され、これまでの胃・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃がんに対する内視鏡的治療後に加えて、「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎(内視鏡診断要)」が追加されました。 保険診療で検査や除菌治療が受けられる場合もありますので、費用についてはご相談ください。
日本人の2人に1人、50歳以上では50%~60%の人が感染していると言われるピロリ菌は、正式にはヘリコバクター・ピロリといって、胃の中に 住んでいるらせん形の細菌です。胃の粘膜の表面や細胞の間に入り込んで炎症を起こし、萎縮性胃炎や消化性潰瘍の原因とされ、さらには胃がんの発生に強く関 わりがある ことが明らかになっています。ピロリ感染があっても胃がんを発症する人はごく一部ですが、厚生労働省の調査によると、ピロリ菌に感染している人は感染して いない人に比べて、5倍、胃がんになりやすいことがわかりました。ピロリ菌を除菌することで、2次胃がんの発症を1/3程度にまで減少することができると され、日本ヘリコバクター学会では、ピロリ感染症の除菌治療が推奨されています。
ピロリ専門外来では、胃がんの予防を目的とする方に、専門医がピロリ菌の感染があるかどうかの検査を行ったり、希望する方にはピロリ菌の除菌治療を行います。 また、他医療機関でピロリ菌の感染診断を受けた方の除菌・相談にも応じます。
保険が適用されるかどうかは除菌前の感染診断結果で異なります。また、料金は検査方法、ピロリ菌の除菌治療や内視鏡検査を行うかどうかによって違ってきますので、まずはご相談ください。
火曜日午前(10時~11時):消化器内科 松本 淳子医師
水曜日午後(1時~2時):消化器内科 澤井 直樹医師
木曜日午後(2時~3時):消化器内科 水野 智恵美医師
尿素呼気試験:検査用のお薬を服用し、服用前と後の吐く息を集めて簡単に行える診断方法です。除菌後の除菌判定もこの検査法が使われます。
内視鏡検査:内視鏡検査では、胃の中を直接観察して調べますが、それと同時に、胃粘膜を少し採取しそれを検査します。
除菌には、胃酸の分泌を抑えるお薬とピロリ菌を胃から追い出すお薬(抗生剤)2種類を組み合わせて、1日2回1週間服用します。除菌後1~2ヶ月たってから、呼気試験などでピロリ菌がいなくなったかどうかの確認をします。
診断・除菌 | 検査方法 | 料金 |
---|---|---|
感染診断 ※ピロリ菌感染の有無だけを調べたい方 |
① 診察+尿素呼気試験 | 9,000円 |
② 診察+内視鏡検査 | 18,000円 | |
病理が発生した場合 | +8,000円 | |
感染診断+除菌 ※ピロリ菌感染有無の検査と除菌の両者をご希望される方 |
③ 感染診断(尿素呼気試験)+除菌+除菌判定 | ①+13,000円 |
④ 感染診断(内視鏡検査)+除菌+除菌判定 | ②+13,000円 | |
病理が発生した場合 | +8,000円 | |
除菌のみ | ⑤ 除菌+除菌判定 | 15,000円 |
除菌のみ希望される方は、過去に、他医療機関などで、ピロリ菌に感染していることが判明しているが、保険適応がないために、除菌されていない方が対象となります。 除菌後の効果判定(尿素呼気試験)も上記料金に含まれます。 |
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