麻酔科 | 大阪府済生会吹田病院

麻酔科

麻酔科のご紹介

当科では全身麻酔、硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔などさまざまな麻酔方法を用いて24時間365日、休むことなく手術を受ける患者さんの安全を守っています。
麻酔関連機器や麻酔管理法の進歩に加え、新しい麻酔薬の登場により麻酔の安全性は格段に向上してきております。しかし手術法の進歩に伴い、以前は手術対象にならなかった様々な臓器に問題を抱えた患者さんや、超高齢患者さんも手術を受けられるようになり、我々はより慎重で繊細な麻酔管理が求められています。手術中はもとより、手術前、手術後の合併症を極力減らせるよう、患者さんの安全確保を最優先に日々業務に励んでおります。
特に近年、超音波診断装置により神経と針の位置関係を確認しながら神経ブロックを行う手技が普及しています。当科でも本法を2012年から採用し従来に比べより安全、確実な神経ブロックを施行し患者さんの手術中、手術後の痛みの軽減に寄与しております。

麻酔科外来

周術期の患者さんの安全を確保する上で患者さんの身体の状況を詳細に知ることは麻酔科医にとって必要不可欠であります。そのため麻酔科外来で患者さんの全身状態を把握するための問診や検査結果のチェックを行い、他科へのコンサルトや検査の追加により麻酔管理上の問題点や危険性を判断し、患者さんにとってベストの麻酔計画の策定を行っています。

集中治療室の紹介

集中治療とは、“生命の危機にある重症患者さんを、24時間の濃密な観察のもとに、先進医療技術を駆使して集中的に治療するもの”であり、集中治療室(ICU)とは、“集中治療のために濃密な診療体制とモニタリング用機器、ならびに生命維持装置などの高度の診療機器を整備した診療単位”と定義されています。
循環不全、呼吸不全、意識障害、腎障害、凝固障害などの臓器不全により、生死の境をさまよう患者に対する生命維持のための診療は、専門トレーニングを受けた医師やコメディカルがその診療に深く関与することが重要です。すなわち、臓器機能不全をきたした重症患者さんの予後改善のためには、最良の臨床研究データに基づき、高い質で効率の良い診療を行う集中治療専門スタッフからなる“ICUチーム”の存在が不可欠なのです。当科におきましてもICU医師、主治医、ICU専門看護師を含む看護スタッフ、薬剤師、臨床工学技師、理学療法士、作業療法士、特別管理栄養士など多くのスタッフと共に日々業務に励んでおります。
また当科では非侵襲的陽圧換気療法(NIPPV)、高流量式鼻カニュラ酸素療法(NHF)といった患者さんに侵襲の少ない酸素療法を早くから積極的に導入しております。また鎮痛・鎮静に関しても積極的に行っており、よりストレスの少ない安全な診療を目指しております。さらに入室早期から早期離床リハビリテーションを開始し、少しでも早い退院・社会復帰を目指して日々治療にあたらせて頂いております。

2022年度からはスタッフの減少により集中治療室においては6床から4床に減少し運用としています。