診療内容
食道 | 食道癌、食道静脈瘤、逆流性食道炎、バレット腺癌 |
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胃 | 胃癌、胃潰瘍、胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍、ヘリコバクター感染胃炎、急性胃粘膜病変(AGML) |
十二指腸 | 十二指腸潰瘍、十二指腸乳頭部癌 |
小腸 | クローン病、小腸腫瘍 |
大腸 | 大腸ポリープ、大腸癌、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群、虚血性腸炎、大腸憩室炎、出血性大腸炎、腸閉塞(イレウス)、感染性腸炎、急性虫垂炎 |
肝臓 | ウイルス性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、脂肪肝、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎、肝臓癌(肝細胞癌、胆管細胞癌)、薬剤性肝障害、肝膿瘍、アルコール性肝障害 |
胆嚢 | 胆嚢結石、総胆管結石、胆管炎、急性胆嚢炎、胆嚢癌、胆外胆管癌 |
膵臓 | 膵癌、急性膵炎、慢性膵炎、膵石、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN) |
その他 | 消化管間葉系腫瘍(GIST)、機能性ディスペプシア、IgG4関連疾患 |
肝疾患
急性肝炎、黄疸などの急性疾患以外に、B 型、C 型慢性肝炎や自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎などの慢性肝疾患に対応しています。また、脂肪肝の中から肝硬変、肝がんに進行する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が最近増加していることより、NASH の診断、治療に積極的に取り組んでおります。
肝硬変が進展すると、難治性腹水を合併し、利尿剤抵抗性となることも多く、腹水ろ過濃縮再静注法(CART)を施行し緩和的治療も積極的に行っています。
肝がんのスクリーニングでは腹部超音波検査/CT/MRI でできるだけ早期の診断を実践しています。小肝癌ではエコー検査だけでは描出困難でCT/MRI 画像データと超音波画像を連動して表示するフュージョンエコーシステムを導入し積極的に活用しています。また、ソナゾイドを用いた造影超音波検査を必要に応じて行い、診断の向上ならびに、経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)の精度の向上に努めています。超音波では描出されにくい横隔膜下の症例に対しては人工胸水法を用いています。全身化学療法(テセントリク/アバスチン・イミフィンジ/イジェド・レンビマ)の登場により、進行肝がん治療は最近、大きく変わってきています。
さらに、肝がんの治療は放射線科と共同で肝動脈化学塞栓術(TACE)や定位放射線治療(stereotactic bodyradiotherapy:SBRT)を施行し、集学的に治療を行っています。
消化管胆膵疾患
食道、胃、十二指腸、小腸、大腸といった消化管疾患や胆嚢、胆管、膵臓などの胆膵疾患に対して内視鏡による診断、治療を行います。内視鏡を用いた診断、治療の発達にはめざましいものがあり、早期がんなどこれまで外科的手術を行っていた疾患の治療の多くが内視鏡で治療できるようになりました。当院では消化器内視鏡学会指導医、専門医を中心に豊富なスタッフを擁し、最新かつ最善の診療を提供しています。
様々な消化器疾患の診断治療
女性の方には

当院での消化器内視鏡検査は

消化管腫瘍
表在食道癌、早期胃癌、早期大腸癌は、高精細高解像度内視鏡に加え、NBI、BLI、LCIなどの画像強調内視鏡や超音波内視鏡などを用いて術前診断を行い、ガイドラインに準じて内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を積極的に施行しています。近年大腸癌は増加しており、腫瘍性大腸ポリープが原因といわれています。当院では大腸内視鏡検査時に可能であれば外来内視鏡的切除(CSP,EMR)しています。
食道静脈瘤
食道静脈瘤に対してはCTなどで詳細に治療について検討した上で、食道静脈瘤硬化療法と静脈瘤結紮術を併用し門脈圧亢進症学会技術認定医による再発の少ない専門治療を行っています。
胆膵疾患
胆膵疾患(胆嚢、胆管、膵蔵)に対しては内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)、超音波内視鏡(EUS)を用いて診断治療を行い、超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)による診断も積極的に施行しています。
小腸疾患、カプセル内視鏡検査

化学療法
外科切除不能な進行癌(食道、胃、膵、胆管、大腸)の化学療法では、ガイドラインに基づいた全国標準治療を行っています。また化学療法センターでの外来化学療法も行っています。
炎症性腸疾患
症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)は、専門外来を設けています。5-ASA製剤に加え、重症度に応じてステロイド剤、免疫調整剤、生物学的製剤、JAK阻害薬や白血球除去療法による治療を選択しています。
緊急内視鏡
消化管出血、急性胆管炎、消化管異物除去などの緊急内視鏡は、オンコール体制により24時間内視鏡治療に対応しています。