診療内容 | 大阪府済生会吹田病院

放射線科 - 診療内容

画像診断

一般撮影

いわゆるレントゲン検査。X線を使って胸部や腹部、あるいは全身のさまざまな部位の写真を撮る検査です。

CT

X線を利用して身体の輪切りの画像を撮影する検査です。頭部から四肢まで、全身の検査に使用することができます。MRIよりも検査時間が短いので、特に緊急時に活躍します。当院では320列および64列の多列CTで短時間に詳細な画像を提供しております。また、2021年9月末より新機種のCTが導入されこれまで以上に診療に役立つ画像を提供しています。

MRI

X線を使わず、非常に高い磁場と電磁波を使って検査部位の輪切りの画像を撮影します。あらゆる角度の輪切りの画像が得られること、造影剤を使用しなくても血管像(MRA)、胆管・膵管像(MRCP)などの検査ができることなどが特長です。
当院では3T(テスラ)と1.5Tの2台の装置を有し疾患などによってそれぞれ使い分けています。
2022年6月末より1.5Tの新機種が導入されたほか10月に3.0Tもバージョンアップしました。ガントリーが広く短くなり閉所が苦手な方にもやさしい機械となりました。

RI(核医学検査)
微量の放射性同位元素(Radioisotope)を含んだ薬を体内に注入し、臓器や病変部に取り込まれた薬から放出される放射線を体外から撮影して画像を作成する検査です。脳、唾液腺、甲状腺、心臓、肺、肝臓、腎臓などの臓器および全身の骨、血管の働きや全身の炎症部位などを調べることができます。当院では骨シンチグラム、Gaシンチグラム、甲状腺シンチグラム、脳血流シンチグラム、肺血流シンチグラム、心筋シンチグラム、副腎シンチグラム、腎動態シンチグラム、胆道シンチグラム、肝シンチグラム、消化管出血シンチグラム等の各種検査をおこなっています。
また認知症やパーキンソン病の診断に有用なドーパミントランスポーターシンチも行っています。

血管造影およびIVR(画像下治療)
1管球型アンギオ装置(主に、腹部・循環器用)
2管球型アンギオ装置(主に、脳外科用)

動脈あるいは静脈にカテーテル(細い管)を入れて造影剤を注入し、目的部位のX線撮影をする検査です。血管性病変や腫瘍性病変の診断、原因不明の出血点を探ることができます。当院ではさらにそれを応用した、悪性腫瘍や血管性病変に対するTAE(動脈塞栓術)、動注化学療法、末梢動脈閉塞症や透析シャント血管狭窄に対するPTA(血管形成術)などのIVRを積極的に行っています。その他、PICC(末梢挿入型中心静脈カテーテル)留置やCV(中心静脈)ポート留置、CTガイド下生検や各領域のドレナージ術など各種IVRも行っています。
2022年6月に新機種が導入され被ばくの低減などより患者さんにやさしい治療が可能となりました。

放射線治療
病変部に高エネルギーの放射線を毎日少しずつ照射し、身体をほとんど傷つけることなく病気の細胞だけを死滅させる治療です。根治的放射線治療、術後の補助療法としての照射だけではなく、症状の緩和、除痛目的の照射も積極的におこない、QOLの向上に努めています。Novaris TXという高精度放射線治療装置を用いて定位放射線治療を含めた高度な放射線治療を行っております。
また去勢抵抗性前立腺癌に対する放射線内用療法も行っております。

当院の放射線治療の特徴としては

強度変調放射線治療(IMRT)による低侵襲、高強度な治療

病巣を狙った治療ができることにより、従来より病巣に対して強く、X線を当てたくないところに対しては弱く放射線を当てることができます。副作用は少なく、腫瘍にダメージの大きい治療を提供しています。

深吸気呼吸停止(DIBH)による左乳房治療に対応

左乳房の治療に対しては息を吸って止めた状態で放射線治療をした方が心臓に優しい場合があり、状況に応じてDIBHを実施しています。

専用治療計画装置における根治目的骨転移照射

骨転移に対して、これまで痛み止めを目的とした放射線治療を行ってきましたが、専用の治療計画装置の導入により治療部位の根治を目指した治療ができるようになりました。患者様の状態に応じて実施しています。

定位放射線治療、体幹部放射線治療に対応

強度変調放射線治療(IMRT)や回転原体照射の技術を利用して、定位(位置が定まった狙い撃ちの)放射線治療を行っています。一回あたりの線量が多く従来法に比べ病巣に与える効果が大きいので短期間での治療ができます。(適応が厚生労働省により定められているため)対応疾患に制限がありますが、医師が適応を判断して治療を実施しています。

近隣病院と協力した放射線治療やアフターケア

当院で実施していない温熱療法や小線源治療がふさわしい場合、患者様にどの治療が良いか説明した上で紹介させていただく場合があります。当院でできない治療の方が良いと考えた場合には情報を提示し、治療選択肢の幅を広げることができます。アフターケアに関しても同様にさせていただいています。