対象疾患 | 大阪府済生会吹田病院

腎臓内科 - 対象疾患

ネフローゼ症候群

正確には病名ではなく、多量のたんぱく尿が排出され、血液中のアルブミンというたんぱく質が減少し3.0g/dl以下に低下した場合をこう呼びます。このためにまぶたの腫れや手足のむくみなどの症状が現れます。腎機能の低下が進むと尿毒症の症状が出てきます。ひとくちにネフローゼ症候群といってもさまざまな種類があり、病型や病態により経過も治療法も異なります。

慢性腎炎症候群

たんぱく尿や血尿が続き、進行とともに腎臓の働きが低下していきます。何年にもわたりゆっくり進行するので、病気に気がつかないまま経過してしまう人も多く、尿検査で発見されることがほとんどです。他の腎疾患と判別するには、腎生検が必要です。

急性腎炎症候群

突然または短期間に発症する腎炎。症状としては顔面や足のむくみ、尿量の低下、血液を含んだ黒っぽい尿などがありますが、無症状の人もいます。小児では約80~90%、成人は約60%が回復します。

急速進行性糸球体腎炎

なんらかの原因で急に腎臓に炎症が起きて腎機能の悪化が進行し、治療しないと急性腎不全に至る疾患です。症状は発熱、食欲不振、浮腫、血尿、乏尿など。比較的まれな疾患ですが、その名の通り急速に進行するため、いち早い治療が重要です。

慢性腎不全

何らかの原因で腎機能が徐々に低下し、正常時の30%以下程度に落ちた状態。何年もかかって進行していくので、その程度によって症状の出方や治療法も異なります。失われた機能をもとにもどす有効な治療法はありませんが、進行を予防し、透析療法への移行をできるだけ遅らせること、合併症を予防することが治療の目的となります。

急性腎不全

原因のいかんを問わず腎機能が急速に低下する病態の総称です。

急性腎不全の原因となる病態を取り除くことで、腎機能の回復が期待できる場合があるため、速やかに原因を鑑別することが重要です。